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「“箱庭を騙る檻の中で 禁断の海馬に手を加えて  驕れる無能な神にでも成った心算なの......”」 小悪魔「はぁ・・・あの二人、どうなってしまうのでしょうか・・・     心配です。レミリア様もそうですが、レミリア様の母親との     因縁が強すぎます。また、わたしは何もできないのでしょうか?     父上・・・」 “Love Wishing To The Ark” 小悪魔「あの日から、血の呪いによってフラン様は魂の鎖に取りつかれ、     まともな考えができなくなってしまわれた。     ・・・ならば、わたしがそれを崩す手助けとなりましょう。」 “崩壊 それは孕み続けた季節  二月の雪の日 『妹』の記憶” ことの起こりは些細なこと。 そう、あれは雪の降る頃の話。 「“我々を楽園へ導ける箱舟は”  小悪魔「フラン様は体が弱かった。血の呪いによって。」 “哀れなる魂を大地から解き放つ” 小悪魔「だが、それで苦しんでいるのはパチュリー様だけではなかった。     レミリア様も苦しんでいた。     なぜなら、彼女たちは・・・」 “救いを求めるあなたにArkを与えよう”」 小悪魔「レミリア様は、フラン様の現時点での寿命を知っていた。     そのため、パチュリー様に会う前からすでに計画を立てていた。     フラン奪還計画。」 “≪Arkと呼ばれた物≫は月光を受けて輝いた......” 小悪魔「そのために、彼女は自分の血を、呪われた血をフランに与えた。」 “思い出まで裏切った 冷たい言葉の雨” 小悪魔「二人の姉妹の為に。」 “幸せだった二人 永遠に届かなくなる前に” 小悪魔「二人の幸せが、壊れることのないよう、箱庭に入れるため。」 「“ねえ何故変わってしまったの?あんなにも愛し合っていたのに...”」 小悪魔「レミリア様は二人の為に、全てを演じあげるつもりだったのです。」 “涙を微笑みに変え詰め寄る≪Arkと呼ばれたもの≫を握って” 小悪魔「しかし、協力者――アリスが現れ、三人を助けようと、     ・・・四人ともを地獄へとおとした。」 ――――“愛憎の≪Ark≫ 小悪魔「ただ、生きるために。それがこの世界。     最も人間らしい魔法使いの選んだ道。     彼女たちもそうなることを望んだのでしょう。     結果、四人とも無事で救われました。     フラン様は記憶を失ってしまいましたが、     本来、フラン様は・・・」 「“さあ 楽園へ帰りましょう...お兄様”」 小悪魔「楽園から追放された悪魔、それがフラン様だったのです。」 “因果 それは手繰り寄せた糸  六月の雨の日『兄』の記憶” 結末、それは定められた運命。 そう、それは雨が降る日のこと。 “信じていたその人に裏切られた少女” 小悪魔「レミリア様だけが母親から伝えられ、苦しんでいました。     フラン様を救うにはパチュリー様を裏切る行為。」 “逃げ込んだ楽園は信仰という狂気” 小悪魔「フラン様の鎖は狂気を餌に肥大化していくもの。     餌を与えない限りやせ細り、フラン様を縛りつけ、     やがて死へと導く。」 “新しい世界へと羽ばたける自己暗示” 小悪魔「しかし、狂気を与え続けたならば、フラン様は壊れてしまう。     延命措置として、使える程度。」 “澄み渡る覚醒は進行という凶器” 小悪魔「パチュリー様にはばれてはいなかったが、アリス、     レミリア様はわかっていたようでした。」 “最後の時に廻った 歪な愛の記憶” 小悪魔「だれも救われないこの、箱庭・・・それを壊せるなら・・・     わたしは・・・」 “脆弱な精神が堪えきれず あの日嘘を吐いた...” 小悪魔「悪魔になってあげるわ。レミリア、あなたの代わりにね。」 “律すれば律する程堕ちる 赦されぬ想いに灼かれながら” 『運命に抗い、大地に伏す者よ。 我が咎の元に、羽ばたけ。 スカーレット家の呪いに抗う者。 レミリア・スカーレットの名のもとに命じる。 セト・レリウーア・マルキダエル・ワヴル・ベルゼブル!!』 レミリア「・・・これで、準備は完了。」 ??「・・・遅いわ。まぁ、二重契約だから仕方ないのだけどね。」 レミリア「まったく、手間がかかるのよ。悪魔の王女―ワヴル。」 ワヴル「そもそもわたしはパチュリー様だけを守りたかったのだけど、     変わったわ。四人とも、守るわ。」 レミリア「ふ、助かるわ・・・じゃあ、行くわよ。      あの忌々しい呪いを解くために・・・」 “まぐわう傷は深く甘く 破滅へといざなう...” ワヴル「血にまみれたこの箱庭から守るために・・・」 “背徳の≪Ark≫” “背徳の百合” 「“さあ 楽園へ帰りましょう...お兄様”」 小悪魔「全ての始まりは母なる者たち。」 “被験体#1096 通称『妹』 同じく”"Soror with the Ark" レミリア・長女 フラン・二女 パチュリー・三女 “被験体#1076 通称『兄』を殺害”"Frater in the Dark" 種族の差による呪いを浄化 “〈症例番号(Case Number)12〉”"Soror with the Ark" 症例番号12           "Soror with the Ark" “過剰投影型依存における袋小路の模型”" Frater..." 過剰投影型依存における袋小路の模型  "Frater..." “即ち≪虚妄型箱舟依存症候群≫(Ark)”"it's Dead" 即ち虚妄型箱舟依存症候群―Ark     "it's Dead" “限りなく同一へ近づける 追憶は狂気にも似た幻想” 小悪魔「三人は同一。しかし違っていた。」 “求めるままに唇を奪いあい 少しずつ楽園を追われていく” 小悪魔「その差を知るとき、全てが明らかになるでしょう。」 “同じ心的外傷(Trauma)重ねれば響きあう けれどそれ以上には...” 小悪魔「生まれ方の差が。」 「“――箱庭を騙る檻の中で 禁断の海馬に手を加えて  驕れる無能な神にでも成った心算なの?”」か... 小悪魔「血・胎生・そのどちらも・・・ですか。お二方?」 “在りし日に咲かせた花弁は 暗闇に散り逝くように凛と” ??「その台詞はワヴルとしてかい?それはいけないな。    お嬢ちゃん?」 小悪魔「・・・フレア・サタン・スカーレット。     吸血鬼でありながら魔王の名を持つ者。     その質問の答えは、イエスでもノーでもないわ。     だってわたしは小悪魔としても、ワヴルとしても。」 フレア「どうなんだい?」 小悪魔「この結末を望んだからよ。ねぇ。     三人の二人の母親?」 ??「私達の出る幕はなさそうでしたのに。ねえ。貴女。」 フレア「ぁあ?ったくよるなってああもうっ!!」 小悪魔「アルミティ・ノーレッジ。」 アルミティ「私達の子が迷惑をかけちゃったみたいで・・・本当にごめんね。       私たちではどうしようもなかったから・・・」 フレア「あいつらが勝手に決めるべきことだったからな。     ・・・まぁ、俺らの責任でもあるけど。     ったく、御前が・・・っ!!な、何するんだよ!!     うう・・くそう・・・・ううう・・・」 アルミティ「ご褒美よ?そんなうぶなところが可愛いのよね〜・・・・       うふふふふ・・・。       それに最初からこうなることは分かっていたもの。       可愛い子には旅をさせよ、っていうでしょ?」 小悪魔「・・・冒険させすぎですよ。」 アルミティ「あの子たちを信じていたもの。だって、わたしたちの子でしょう?」 フレア「ああ、そうだな。」 “少女の声色で囁く「楽園へ帰りましょう」...” ??「おーかーあーさーまー?」 アルミティ「あら・・レミリアちゃんが来ちゃったわ。そろそろ逃げないと〜。」 フレア「おい・・・まてよ」 アルミティ「あら、気が変わったの?」 フレア「この目の前のやつが容易に逃がしてくれると思うか?     それに、久しぶりに娘と話すのもいいと思うしな。」 小悪魔「そうですよ。たとえ虐待まがいのことをしていたとしても。」 フレア「あ・・・あれはだなぁ・・こ、こどもとの接し方が・・・」 アルミティ「はいはい。」 “Love wishing to the Ark” この先、どんなことがあるか分からない。 “監視卿(Watcher)は天を仰ぎ深い溜息を吐く” でも、わたしは、歩いていこう。 “失ったはずの≪左手の薬指≫が虚しく疼いた” 彼女たちの未来へ。 “―ふと彼が監視鏡(Monitor)の向こうへ視線を戻すと  嗚呼...いつの間にか少女の背後には『仮面の男』が立っていた――” 小悪魔「悪魔をすべる者の娘・・・ね。守る力を行使できるなら、何でもいいわ。」 リフル「そうか?あたいは名前なんていらないけどな。」 リーネ「わたしは、リフルを守るためなら手段を選ばないわ。」 リフル「まぁ、これから少しは平和になるな。     あたいらは、ただ、馬鹿のように普通に暮らせばいい。」 小悪魔「まぁ、守るときは、守ってあげるわ。・・・かかってきなさい。     全世界。」

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