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EasternDream 春の夜明け2

グワングワン・・・・ 霧崎:・・・着いたぞ カナ:はやいね〜・・・暗いけど? カチッと音がして、 ちゆり:電気つけてきたぜ。 霧崎:有難う、それでは私の研究所までついてきてもらおうか。 そう言ってずんずん機械が置いてある部屋を進んでいくと、何か丸いものが浮かんでいる水槽のような 機械が置いてある部屋に着いた。 霧崎:ここだ。 カナ:・・・なにかしら、あれ? そう言ってカナは丸いものに近づいた・・・が、 カナ:あら?なにもないわ? 霧崎:その玉が安定していないからだ。わたしの素の体では近づけないので幽霊に頼ることにしたのだが、    この世界にはいなかったのでな。 ちゆり:で、そっちの世界で探してたわけ。 カナ:それなら魅魔がいるじゃないの?どちらかというとあなたたちはそっちに頼ったほうがよかったのじゃない? そういうと、ちゆりは苦い顔をして、 ちゆり:見つからなかったんだぜ・・・・御主人さまは最初からそうなることを知ってたみたいだったけどな。 カナ:裏方に回ったってこと?こんなに面白そうなことなのに・・・ ちゆり:あんたじゃないとだめだって夢美は言ってたけどな。     どうせ見つかっても、断ってるだろうし、無理に連れて行くのは無理だからな。 霧崎:で、お前が選ばれたわけだ。わかったか? カナ:わかったわ。 霧崎:さっそくだが・・・あの玉の説明をしよう。あれは夢の力―ここではドリームパワーと    呼ばれている人の持つ希望を集めたものだ。ただのビー玉にわたしが回った国々の思いがこもって    力を持つようになったのだが・・・どうやら制御できないか、失われていっているのか、消えていっているのだ。    このまま消えるとドリームパワーの反作用で、何が起こるか分からない状況だ。    次元空間をつなぐことはできるのだが、精神しか入れない。もとが精神体でないと入れない。    空間的にはあの状態で保つのが限界で夢のちからに触れることができないから君に頼るしかないのだ。 カナ:で、具体的にはどうすればいいの? 霧崎:扉に入れるのは君だけだ。私が試したが、入ることはおろか触ることすらできなかった。    実行は明日だ。ちょうど月が消える。私は下準備をしておくのでちゆり、カナを寝床に連れて行ってくれ。 ちゆり:わかったぜ。 カナ:(・・・魅魔は何を考えているのかしら?) ・・・ ・・・・・ ・・・・・・ しばらく歩いていると、雰囲気が変わり、 ちゆり:この部屋だぜ。出入りは自由にしていいけど、迷子になるんじゃないぜ? カナ:・・・わたしの住んでる場所を知ってるでしょ? ちゆり:そうだったぜ。だけど、ここは迷いやすいから気をつけるんだぜ。わたしもたまに迷うぜ。     わたしは対面の部屋にいるから何かあったら呼ぶんだぜ。ここは異世界なんだからくれぐれも気をつけたほうがいいぜ。 カナ:そうね。ちょっと気になることがあるけど、今日はもう休ませてもらうわ。    おやすみ。 ちゆり:ああ、おやすみだぜ。 ガタン。と扉が閉まり ちゆり:さてわたしも寝るぜ。 ガタン。 ?:・・・・大丈夫かしら。 誰もいないはずの廊下に一人。 ?:ねえ、あなたたちはどう思う?   ・・・返事はやっぱりないのね。あたりまえだけど。 誰もいないはずの廊下はやはり誰もいなかった。 to be continue... 戻る