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EasternDream 夢の続き

?:はぁ・・・たいくつね。わたしが何してももう誰も驚かないし・・・ そういうと彼女は踊り場を浮きながらのぼっていった。 ?:いっそここを出て行こうかしら。でもまたおいかえされるだけだし、どうしようかな? とりあえず散歩にでも出かけるかしら。 ふらっと何気なく壁をすり抜けて外に出て、 ?:う〜ん、いい天気ね。それこそ、お昼寝でもしたくなるような。   ・・・あら?そこにだれかいるのかしら? なぜか木陰に隠れるようにして、こっちの様子をうかがっている。 気づかれないように接近し・・・ ?:こんにちは。なんのようかしら? ?:こんにちは。あなたが、カナ・アナベラルさん? カナ:(このひともおどろかない・・・)そうだけど何の用かしら? ?:わたしは、あなたに聞きたいことがあってきたのだけど・・・ カナ:その前にあなただれかしら?名前ぐらい教えるのが礼儀じゃない? ?:わたしの名前は霧島燐。これでいいの? カナ:それでなにかしら?わたしは見ず知らずの人に聞かれるようなことをした覚えはないけど。 霧島:あなたはこの玉が何かわかるかしら? 赤く光り、中には無数の星のようなものがちりばめられている カナ:一見するとただのビー玉みたいだけど、すごいたくさんの願いが込められているわね。    星がそれぞれの願いなのかしら。このビー玉がまるで世界みたいね。 霧島:そうよ。これは夢をうつしているの。すごい力を持っているけど、実体がない。    なぜなら夢はシュレーディンガーの猫のように開けてみないとわからない。    かなうかどうかわからないから、この力がいつまでもつか分からないし、    不確定要素が大きすぎる。そこであなたに頼みがあるの。    この力を安定させてくれないかしら? カナ:断るわ。それにそれはどうせ使えないもの。 霧島:・・・ふふふ。どうしてわかったの? カナ:そのビー玉の周りにひずみを感じるからよ。そのビー玉の中にある世界がひとつではないからかしら。    それに願いに指向性がないから、力が分散してとてもじゃないけどまともに使うのは無理ね。    あなた、いったいどこからきたのかしら。 霧島:わたしもわすれたわ。もうひとついいかしら。あなたの願いは何かしら。 カナ:そんなものとうにわすれたわ。 霧島:そう。そうなのね・・・じゃあここにはもう用はないわね。 そういうと彼女はきえていった。 カナ:思い・・ね。自分がやりたいことならそれでいいのじゃないのかしら。    貫いているようだからいいのだけど。・・・長い立ち話をしてしまったわ・・・。    そろそろ散歩にいくわ。 少しカナはふりかえると、 カナ:言い忘れてたわ。おかえり。そして・・・さよなら。 戻る