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赤い悪魔 とある悪魔の城で新たなる命の産声が上がった。 ??「・・・俺の子は、どこだ?」 ??「フレア。ここよ。」 彼女は可愛らしい赤子を大切に、抱きかかえていた。 フレア「ずいぶん可愛いじゃないか?さすがのアルミィの子だな。」 俯きながらぼそぼそと呟いた。 アルミィ「あら、照れてるの?可愛いわねぇ・・・もう。」 フレア「な・・・!!そんなんじゃねぇ!!あと顔ちけぇよ!!」 しかし、赤子を産んだ直後、しかもベットの上で逃げることができるはずもなく、 アルミィ「じー・・・」 フレア「・・・」 フレアは顔を真っ赤にして顔をそむけた。 アルミィ「ふーん?嬉しいくせに、素直じゃないなぁ。」 赤子をベッドに寝かせ、愛しい人の頬を突きながら微笑む。 少しの間をあけ、やはりぼそぼそと呟く。 フレア「・・・それは嬉しいさ。」 アルミィ「なら、今は素直に喜びましょう。我が子の生誕を。」 フレア「それもそうだな。・・・ところで名前、どうするんだ?」 アルミィ「あなたが決めて?」 フレア「そうだなぁ・・・レミリア。レミリア・スカーレット。」 即答した。 アルミィ「・・・素直じゃないんだから。でもそこが可愛いのよね〜。      うりうり〜。」 フレア「や、やめろ・・恥ずかしいだろ!!」 これが、レミリア・スカーレットの誕生の瞬間だった。 レミリア「ここか・・・。」 レミリアが来ていたのはさびれた館の前。 レミリア「今回こそ手がかりをつかむ・・・・」 門を開け、敷地内へと入る。 敷地内にはところどころ木が生えており、うっそうと草が茂り、 館には、蔦が絡みついていた。 レミリア「それにしても・・・人が住んでいないはずなんだが。」 館へと続く道だけが草刈りなどの手入れをされていて、不自然さを醸し出していた。 レミリア「怪しいわね。ちっ。」 そういった瞬間、撃鉄の唸り声とともに、後ろでうめき声が上がった。 レミリア「邪魔なのよ。かかってくるなら全員で来なさい?」 両手に銃を具現化し、振り向かずに連射していた。 小気味いい音が響きわたる。それと同時に悲鳴の連続。 レミリアの背後には、大量の死体。 それはどれも急所を打ち抜かれていた。 レミリア「弱すぎるわ。本気でかかってきなさい。」 すると、人間なら死ぬはずのダメージを受けていたはずが、 次々と起き上がってくる。 よく見るとその容姿は人間ではなく、不格好な悪魔だった。 レミリア「やはり悪魔ね。かかってきなさい、愚か者。」 ようやく振り返り、挑発する。 それに耐えかねたのか、それまで様子見していた悪魔の一体が長い爪で、 襲いかかってきた。 レミリア「ふん」 それを直前まで引き付けかわし、 レミリア「遅い。」 いつの間にか具現化し、持ち替えていた剣で背後に回り斬りつけた。 勢いのついた悪魔は吹き飛ばされ、その飛んで行った先には他の悪魔がいた。 その悪魔が反応する間もなく、素早く持ち替えた二丁の銃で追撃した。 その隙を狙ったように二体の悪魔がレミリアの背後から襲いかかる。 レミリア「見え見えよ。」 一方の拳銃で吹き飛んだ悪魔を追撃し、もう一方の拳銃で二体の悪魔を 射ち落とした。 レミリア「終わりよ。」 両腕の拳銃にに魔力を貯め、放った。 弾丸が二方向に、光を纏いつき進む。 そして悪魔たちに命中し、悪魔は唸り声を上げ、消滅した。 レミリア「怯えすぎだ。」 拳銃を指先で振り回し、消し去った。 レミリア「・・・此処もはずれか。あいつへの手がかりは・・・」 レミリア・スカーレット、デビルハンターでありながら、自分自身も悪魔であるという 異端児の降臨だった。 戻る