御案内 雑記 小説 資料 休憩所 輪廻 大勢他集 本陣


氷霊 リフルの物語。

リフル:さて、しばらくここで休んで使えるものをとってくるか。 そういって、裏の倉庫のほうに入っていった。 紺零:・・・(まだ、いない?この世界にいないけど時空を渡れるやつがまだいるってこと?) ディスト:どうした?なにを考え込んでいるんだ?考えるなんてお前らしくないな。 紺零:どうにもね〜。これからどうなるんだろうって考えるとちょっと心配だから。    武器もないし。襲われたら即ゲームオーバー。 ディスト:そうだな。だが、ついていたほうだ。手伝ってくれるやつがいるだけでもありがたい。      おれはもともと武器がなくてもある程度は戦えるからいいが、お前は無理だろうしな。 紺零:わかってるよ〜。細剣さえあればこっちのもんなのに。 トントン・・・ ディスト:だれだ・・・? ??:・・・リフルはいる? ディスト:(紺霊、どうする?) 紺零:(私はリフルを呼んでくるから、相手をしてて。) ディスト:貴方は誰だ? ??:聞かない声ね。でも、質問を質問で返すのは無礼じゃない? ディスト:失礼。追われている身なのでつい敏感になってしまった。      リフルはいるが、裏の倉庫に道具を取りにいっている。      もう少しで帰ってくるはずだから、中で待っていてくれないか? ??:わかったわ。じゃあ、お邪魔しま〜す。 そして何分かたった後。 紺零:リフルを呼んできたよ。 リフル:早いな・・・ ??:それはそうでしょ。監視役のわたしがいなければ立つ瀬がないもの。    あ、紹介が遅れたわね。わたしは大精霊のリーネ。よろしくね。 ディスト:おれがディストで、こっちが紺零だ。 リフル:悪いが巻き込むぞ。 リーネ:だめよ。わたしはただの監視役だもの。貴方がするたいていのことは、     大丈夫だけど、わたしを巻き込むのは論外よ。 リフル:すまない。だが、今回はどうやらそうもいかないんだ。 リーネ:どういうこと? リフル:転移装置だ。こいつらが言うにはこっちの世界に来たのは転移装置のせい     だそうだが、その転移装置を無茶して繋ぎなおした。 ディスト:なんだと!それではここも安全ではないじゃないか! リフル:そうだ。その上時空を超えるのに無茶な力を加え過ぎた。     ・・・奴が来る。あたいたちの責任もある。手伝ってくれないか? リーネ:またなの!?そうやってあんたはいつも・・・ リフル:どいつもどこの世界でもあたいはそうだ。あいつもそうだろう。 リーネ:契約なんてむちゃな真似をして・・・さらにまた・・・?     冗談じゃないわ。・・・でもわかってる。手伝うわ。 リフル:すまないな。これで三回も迷惑をかけた。 リーネ:・・・迷惑とは思っていないわ。ただ、貴方があなたらしく生きれないことが、     いやなの。どうしてこんな数奇な運命をたどっていくのかしら。 リフル:くくっ。それは吸血鬼のおかげだな。間違いなく。 リーネ:ふふっ。確かにね。・・・貴方は強いけど、無茶しないでほしいわ。     ただででさえ代償を背負っていて、本気が出せないのに。 リフル:いや、これぐらいがあたいにはちょうどいいんだ。たまにはバカっぽくなるのも     悪くないってな。 ディスト:それはいいが、こっちには武器がない。どうするんだ? リフル:裏から取ってきた。これは使えるか? ディスト:・・・なんだ?これは。大剣にしては軽すぎるだろう。      木でできているのか・・・?・・・使えないことはないが・・・ リフル:わかるか?生きた剣だ。切るのには適してないが、薙ぎ払うのにいい。     最初は重さがないからあんたの剣術には適してないかもな。     完全に剣を使いこなせば重くも軽くもなる。 リーネ:それって神霊樹の剣じゃない?よく持ってたわね。 リフル:ご名答。やつが樹としてこの世を終えたとき、渡してくれたのさ。 ディスト:形見か?そんなものを使わせてもらっていいのか? リフル:そのほうがやつも喜ぶしな。あと、こいつを持っとけ。 と、何かを投げた。 ディスト:なるほど・・・砥石じゃなくて、布巾か。 紺零:わたしも細剣を見つけたけど、それは普通のレイピアだったわ。 ディスト:よくいうな。お前の素早い突きにも耐えられる細剣はあまりない。 リフル:・・・だが、それはとくに特徴のない細剣だ。一回ばらけたせいで須臾から     繋ぎなおしたがな。 リーネ:月の技術の応用かしら?あれは面白いけど私たちには効果がないわね。 紺零:でも四人でどうするの? リーネ:ここに結界を張ったわ。とりあえず、気づかれない様になったけど、     やつが来るのが先ね。 ディスト:やつっていったい何なんだ。 リフル:まぁ、未来に行けば分かる。簡単に言うと選択肢による歪みかな?     あたいたち鍵人の責任なんだけど・・・いずれは対等に戦わないといけない     相手だ。 リーネ:あの時は鍵人が全然足りていなかったから仕方ないわ。 ディスト:簡単に言うと、常人じゃ戦えない相手か? リーネ:鍵人じゃないと戦えない相手よ。上位の精霊だろうが神だろうが、     創造主だろうが本体は倒せないわ。 紺零:鍵人っていったい? リーネ:特殊な種族で生まれたときから特定の能力が特化しているのです。     たとえば、リフルなら氷属性に特化しているわ。 紺零:じゃあ、あなたも鍵人なの? リーネ:わたしは違うわよ。ただの妖精。 リフル:よくいうな。鍵人じゃないのに分体と一対一でやりあえるのは相当だ。     創造者レベルでも難しいのによくやれるもんだ。 リーネ:あれは偶然よ。たぶん二度とできないわ。 ディスト:つまり二人とも論外的な強さということか。 リフル:本体がきたら終わりだけどな。ある空間に封印してあるから大丈夫だ。 紺零:ようは転移装置を止めることと、この世界に来た歪みを元に戻して、    やってきた向こうの世界のやつをぶったたけばいいんだね〜? リフル:そうだ。とりあえず今日は夜遅い。休憩は必要だからな。     簡易ベットしかないがそれを使え。 ディスト:あんたたちはどうするんだ? リーネ:やつが来るかもしれないから見張りね。     あんたたちじゃ対処できないし。 リフル:そうだな。 ディスト:じゃあ、おれたちは寝させてもらうことにする。 紺零:なんで〜?見張りぐらいならわたしにも・・・ ディスト:お前はいても邪魔だ。もしも襲われた時、近くに守るべきものがいると動きにくいだろ。 紺零:はぁ・・・やっぱそういうんだね。 ディスト:当たり前だ。あの二人の言うことが本当なら、おれたちじゃ何もできない。 紺零:はいはい、わかったわ。それじゃ、お二人さん、おやすみ〜。 ディスト:先に失礼する。 リーネ:おやすみ〜。 リフル:じゃあな。 to be continue. 戻る